梅雨時に入ると、湿度が気温の変化激しくなります。それに伴って、「関節が痛い」「腰がだるい」「肩が重い」といったお悩みを下抱えてご来店されるお客様が急増します。 この時期こそ、外用鎮痛剤をしっかりご提案して売上アップを狙いたいところ。 「貼り薬ならどれでもいいですよ」と安易に伝えてしまうのはもったいない! お客様の症状をしっかり聞き取って、最適な商品を提案することで、リピート率も ぐっと高まり信頼を得ることにもつながります。 今回は、そんな梅雨時の「痛みの原因」からタイプ別の提案方法まで、具体的にご紹介します。
まずは、お客様の痛みの原因を押さえておきましょう。梅雨時期は、 気圧の変化、湿度の上昇、気温差この3つが重なり、体内のバランスが崩れやすくなります。気圧の変化によって血圧、心拍数が上が、交感神経が活性化され痛みを感じやすくなり、普段感じない痛みでも感じるという事です。特に古傷持ちの方や、腰・膝に持病を抱える方は敏感です。また、湿度が上がり真夏より比較的低温になりやすいため、末端が冷え、周辺筋肉がこわばり、血行が悪くなることで痛みが発生しやすくなります。この「気圧で痛みが強くなる」ということをお客様にわかりやすくご説明できると、信頼感アップにつながります。お話しする機会は限られますが、原因を知ることで接客の幅も広がりますので覚えておくといいでしょう。
痛みの原因につづいて、慢性か急性かを把握することも大切です。例えば、ついさっき転んで痛み出したなどはもちろん「急性」になります。この場合に温感系の外用鎮痛剤を使うと逆に炎症が広がる可能性がありますので必ず冷感をおすすめしましょう。毎年この時期になると痛み出す等「慢性」の場合、温感系の方が血流をよくする効果があるので効果を実感しやすいと思います。急性や慢性を判断するタイミングは主に痛みの発生から1ヵ月以上経過しているかどうかが目安になります。1ヶ月以内であればなるべく冷感系をオススメしてください。
次に商品の剤系についても触れさせてください。基本は貼るタイプと塗るタイプの2種類あります。貼るタイプではさらにテープ剤とハップ剤に分かれ、主に茶色の薄い基材でつくられているものがテープ剤、白色でぶにょぶにょしているのがハップ剤になります。これらが一般的なシップと呼ばれるものです。
塗るタイプは剤系に差があれど比較的揮発しやすく安定しにくいことからこだわりがなければできるだけ貼るタイプをオススメするほうが良いかと思います。敏感肌などお肌が荒れやすい方には密着するテープ剤よりも、ハップ剤や塗るタイプをオススメするといいでしょう。
それでは、具体的にどの商品を提案すればいいのか機能別・要望別に紹介していきましょう。
まず、機能別の具体的なご提案例を紹介していきましょう。いまのところドラックストアで販売されている外用鎮痛成分の中で効き目がもっとも高いとされている成分がジクロフェナクNAです。商品的にはボルタレンが良く聞く商品名だと思われますが、個人的におすすめなのが久光製薬のフェイタスZテープです。こちらはいくつか販売しているOTCのジクロフェナクテープの中で唯一2.0%の含有量だからです。(前述したボルタレンテープは1.5%)鎮痛機能がもっとも高い商品なので、私自身店舗でもとりわけお勧めしています。また、ジクロフェナクテープは24時間持続成分ですので一日1回で良いのも魅力です。次にフェルビナク成分をお勧めいたします。こちらはジクロフェナクNaよりは鎮痛効果については多少差がありますが効果発揮まで早く、上記で書いたフェイタスシリーズのフェイタス5.0は約10分で効果を発揮すると言われています。鎮痛成分としては速攻性のフェルビナク、持続性と強さのジクロフェナクと使い分けると良いでしょう。他によく使われる成分としてロキソニンテープのロキソプロフェンやバンテリンでお馴染みのインドメタシン等ありますが、機能を優先するなら個人的には上記2成分の製剤をお勧めします。
次に、使用用途別に具体的なご提案例を紹介していきましょう。
【1 高齢者向け:貼りやすさ&肌への優しさを優先、慢性の方が多い】
高齢者の方は皮膚が薄くなられていることも多い為、強い刺激が苦手になりやすいという特徴があります。個人差もあり、しっかりとした鎮痛機能を求める方も多いですがヒアリングで使用履歴をお伺いし、肌に優しいタイプを提案に入れてあげると喜ばれると思います。製剤としては塗るタイプやハップ剤なども考えながら、メリットデメリットをしっかり説明してあげましょう。
また、慢性の方が多いのでヒアリングして問題なければ温感タイプをオススメしてあげるといいでしょう。
おすすめ:低刺激タイプ、温感タイプ
【2 スポーツマン・職人向け:即効性・強力タイプ重視】
部活動に励む学生の方や、怪我や体を酷使する職人の方など、とにかく早く痛みを引かせたいとの要望からも強力な鎮痛成分を求める方が多いです。
よって、ドラックストアの販売している商品の中では前述にご紹介したようなジクロフェナクNaや、フェルビナクの入った商品をメインに紹介するといいでしょう。
そこでは、軽くで構わないのでジクロフェナクNaの鎮痛機能の強さやフェルビナクの速攻性に触れてアドバイスするといいでしょう。また、こういうタイプの方はどちらかというと突発性の痛みの場合が多く、多くの場合は冷感タイプをオススメするほうがいいかと思います。また剤系としてはしっかりと高密着なタイプが好まれやすいのでテープ剤をメインとするといいでしょう。ただし、突き指や捻挫などは冷やすことが大切なので水分を含み気化熱でも冷やしやすいハップ剤も検討に入れることをおすすめします。
おすすめ:鎮痛成分高配合・速効吸収タイプ、冷却タイプ
【3 一般層向け:使いやすさ・コスパ重視】
普段あまり薬を使わない方、軽い痛み違和感程度の方には、気軽に買える、価格も手頃なものが選ばれやすいです。コストパフォーマンスも良く軽い突き指、捻挫等であれば低価格のコスパタイプでも問題ないでしょう。また、このタイプはハップ剤が多いのでその部分でも突発的な軽い症状にはお勧めです。
おすすめ:貼り心地重視・痛みの度合い・範囲によってはミニタイプ
【4.それでも痛い方には…】
シップ、テープ剤を使っていてもまだ無視できない痛みがあるというお客様には内服薬との併用をオススメするのもひとつの方法です。外用鎮痛薬は局所作用であり、血中濃度は微々たるものであるため内服薬と併用できます。
また、適切な貼り方というのをお伝えすることもおすすめです。部位ごとに痛みを感じる部分があり、そこを覆う様に貼ることで効果を発揮してくれます。
ここでは割愛させて頂きますがメーカーのHP等にも資料があると思いますので自前に学んでおくと信頼度向上に繋がります。
梅雨時期は、「なんだか調子が悪い」「何を選んだらいいかわからない」
そんな悩みを持つお客様が増えるチャンスの時期です。だからこそ、症状や背景を少し聞き取り、タイプ別に商品を提案することで接客の提案力を上げ、お客様の「痛み」に寄り添った提案で、信頼も売上も、ぐんと伸ばしていきましょう!
01 履歴書の書き方
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採用担当にしっかり魅力をPRできる履歴書の書き方を伝授します。
02 職務経歴書の書き方
なにを経験してきて、これから何をしたいか、何ができるのかを伝えるのが職務経歴書です。
書かないなんてもったいない。面接以上にアピールできるツールとして取り組みましょう。
03 面接のポイント
皆さん「面接」と聞くと緊張する方がほとんどです。だからこそ…練習しましょう。
面接本番前に一度でもその緊張感を経験すれば自信をもって挑めます。
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