夏は皮膚トラブルが起きやすい季節です。前回の「あせも」「虫刺され」に続き、今回は「日焼け」と「水虫」についてお伝えしたいと思います。
「ヒリヒリ、赤くなって痛い」「日焼けってどうやってケアすればいいの?」といったご相談も増えてくる季節です。対処としてはまず冷却、クールダウンが大切です。異常を感じたら早めに日陰に入り、冷たいタオルなどで冷やすことです。日焼けは軽度のやけどのような症状ですので熱を持っているためアロエ成分入りジェルや刺激の少ない化粧水等で冷やして熱感を落ち着けましょう。沁みない程度であれば冷感機能のあるタイプでもいいと思います。その後、ミルクやクリームなど保湿成分の入ったものを塗ってケアするよう提案しましょう。特に全身に使えるボディミルクなどが手軽でよいと思います。また硫酸亜鉛やグリチルリチン酸二カリウム等の抗炎症成分が入っている軟膏やクリームを選ぶのもよいでしょう。店頭ではこういった商品は日焼け止めコーナーに併売されていることも多いので、まずはそちらから提案するとよいでしょう。
もし我慢できないほどひりひりした痛みがするようであればテシットデシチンやリドカインなどの局所麻酔成分が入った皮膚薬を使い、一時的に痛みを抑えてから保湿や保護を行うといいでしょう。
日焼けは蓄積すると皮膚病の原因になります。また紫外線への耐性は人によってさまざまです。普段の行動や生活にもよりますが、頻繁にレジャーやマリンスポーツ等によく参加する方には、SPF50以上、PA++++の日焼け止めを携帯するように提案してみてください。
「足の指がかゆい」「白くふやけている」「かかとがガサガサ」など・・・
水虫については、「足の指の間がずっとかゆいんです…水虫ですかね?」「かかとがひび割れているけど、これも水虫?」とよく聞かれると思います。ですが、水虫は見た目だけでは判断できず、病院で検査してもらわないと完全な判断はできません。しかし、足などの局所にこういった症状が発生していると「水虫」の可能性が高いと思われるので提案していきましょう。また水虫薬は完治まで2ヶ月〜6ヶ月ほど要することが多いので、根気よく長期で使用していただくようにお伝えすると尚良いです。症状がある程度おさまっていても白癬菌が潜んでいる可能性もあるので、少なくとも1ヶ月は必ず続けるように伝えてください。
患部の場所や様態にによって違いますが、薬剤の塗布期間は一般的な趾間型では2ヶ月以上、小水疱型や角質増殖型は6ヶ月以上、爪水虫に関しては内服を使用しても同じく6ヶ月以上かかることが多く、外用薬での治療は難しいので、状況を説明して皮膚科で診てもらうようにおすすめしましょう。
また水虫薬に関しては患部のタイプによってご提案する剤型が違います。
・ジュクジュク型や水疱が潰れた後、ひび割れのある乾燥型→クリーム、軟膏
・ジュクジュクしていない、軽度の乾燥、水疱はあるが潰れる前→液剤(角化してひび割れている場合は沁みて刺激になるので注意)
というご案内が主な分け方です。ほかにもスプレーやエアゾールがありますが、ノンガスタイプのスプレーは液体と同じでジュクジュク型、ノンパウダーなら非ジュクジュク型の方にオススメしましょう。これらの利点は広範囲に手軽に塗ることができるので足裏などの広範囲にできた水虫に効果的な剤型です。
入っている抗真菌剤についてはいわゆる第三世代真菌薬のラノコナゾール、塩酸ブテナフィン、塩酸テルビナフィンなどを使っている製剤をメインでおすすめしてください。白癬菌に対する抑制力はラノコナゾール>塩酸ブテナフィン>塩酸テルビナフィンとなりますが、これらであれば水虫の原因である白癬菌の抑制力については十分強く効果自体は大きな差はないのでどれを選んでも問題ありません。
第二世代真菌薬と言われるものに対しては上記の成分よりも白癬菌の抑制力が落ちるので改善まで余計に時間がかかってしまう可能性があり、再発やそもそも治りきらない確率も高くなるのであまりご提案しない方が無難かと思います。もちろんこれらの薬について効果がないというわけではないですが、少しでも早く、しっかり治る可能性の高いものをおすすめするのがお客様にとってもいいと思います。
お薬を塗る際は清潔にしてから塗ることを心がけるようお伝えすることもお忘れなく。特に風呂上がりなどに塗るのがおすすめですね。感染している場所に触れたりするのは抵抗があるかもしれませんが、清潔にしておかないと菌の繁殖を抑える効果が下がってしまう可能性があります。殺菌成分が入っている石鹸などを併用するのも効果的だと思います。
皮膚トラブルはお客様の「生活の不快」を直接解決できる分野。「買ってよかった」「すぐ治った!」と思ってもらえたときこそ、私たちのやりがいもひとしおです。またこういったお客様の満足度がリピートに繋がり店舗の売上向上にも貢献できます。
夏の皮膚薬売場、今年はただの「案内」じゃなく、「悩み解決」を意識して提案してみませんか?
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02 職務経歴書の書き方
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