登録販売者も注目！ドラッグストアの店舗集客アップに導く手法

近年、ドラッグストアの市場競争は激しくなっており、同業間での競争はもちろん、スーパーやコンビニエンスストアとの競争も意識しなくてはならず、お客様に多くご来店いただくためには独自の戦略が求められます。また、ドラッグストア全店での基本戦略は必要ですが、各店舗での細かい戦略も必要です。今回は、登録販売者も気になる「ドラッグストアの店舗集客のポイント」に焦点を当て、お客様との深いつながりを築く戦略を考えてみます。

ドラッグストアならではの強みを理解する

集客を行う上で、自店舗の強みを把握して、同業他社や異業種店舗との差別化を図ることは重要ですので、まず大きな枠組みとして「ドラッグストアならではの強み」を考えてみましょう。

【ドラッグストアの強み】
・医薬品の品揃えが豊富、専門知識を有する人がいる
・化粧品も多く揃い、ある程度の化粧品は購入することができる
・プライベートブランドなどもあり、医薬品、日用品、食品などを安価で買える
・調剤併設店であれば、処方箋医薬品を購入するついでに買い物ができる

セルフメディケーションの場ともされるドラッグストアは、何といっても医薬品が強みで、さらにサプリメントなど健康関連商品が揃うことに関しては、お客様がドラッグストアに足を運んでいただくきっかけの１つとなります。また、近年では「ドラコス」や「プチプラ」などの言葉も浸透しており、化粧品についてもドラッグストアの強みと言えます。

登録販売者としてドラッグストアの立ち位置をしっかり把握し、お客様の満足度を上げることは集客において非常に重要です。基本戦略を疎かにせず、お客様の期待に応えるよう努めましょう。

【ドラッグストアにおける店舗集客のポイント】

次は、大きな枠組みからドラッグストアの各店舗に焦点を当て、より細やかな戦略を考えてみます。

①オンラインとオフラインの融合

現代の消費者はオンラインでの情報収集やショッピングを好む傾向があります。自社アプリやSNSなどを取り入れている企業も多くありますが、アプリに関しては有用性を強化し、ポイントカードの提示のしやすさやキャンペーン情報、健康アドバイスなどを提供しましょう。

同時に、ドラッグストア各店舗での特典やイベントも積極的に行い、オンラインとオフラインの融合を図りましょう。特典については、一例としておまけが付いたセット販売やサンプリング活動などが喜んでいただけます。

②お客様のニーズを的確に把握

地域やドラッグストア店舗周辺の環境により、お客様のニーズは異なります。周辺状況や自店舗の環境を把握し、お客様からの直接の声やアンケートを活用するなど、どの商品やサービスが求められているのかを理解していきます。

他にも、テレビやSNSなどメディア情報を見て来店される場合もあるので、登録販売者は常に最新の情報にアンテナを張り、世の中でどういう商品が求められているのかに敏感であることも重要です。お客様に「あのドラッグストアならあるかもしれない」と思ってもらえれば、リピートにつながります。

また、流行病には即座に特設売り場を作ったり、ある程度面積のある店舗であれば、食品や飲料に力を入れたりすると良いかもしれません。自店舗を知ってもらうきっかけにもなりますし、買い物を１つの場所で完結できることはお客様にとってメリットです。

③ドラックストア店内の陳列とレイアウトの最適化

店内を清潔に保つのと同時に、陳列方法と季節ごとのレイアウトの変化などは、店舗の新しさを感じさせます。同じ商品が同じ場所に無いことで不満が出る場合もありますが、店内が様変わりしないと店舗自体に新鮮味がなく、お客様の期待感も薄れてしまいます。

在庫管理機器などから売れ行きを把握し、商品のラインナップや陳列幅の変更、商品配置の変更を検討しましょう。

④スタッフのトレーニングとサービス向上

優れたサービスはお客様との信頼関係を築く鍵です。商品知識や接客スキルのトレーニングを行い、お客様が質問や相談をしやすい雰囲気を構築しましょう。

ドラッグストアは医薬品を扱う業態ですので、特に医薬品の間違った商品知識はお客様の信頼を失うだけでなく、健康被害にもなりかねません。医薬品販売の専門家である登録販売者が率先して、商品の基本知識や適切な使用方法、注意喚起は情報を共有し、店舗スタッフがしっかりとした商品知識を身につけるよう心がけましょう。きちんとした商品知識はスムーズな接客に繋がり、お客様の信頼を得られ、リピートにつながります。