登録販売者に役立つ！ドラッグストアの品出しのコツ

ドラッグストアの品出しにおける基本事項

品出しをスムーズに行うためには、まずは「商品の陳列場所」を覚えましょう。基本的に商品ジャンルで区分けされていると思いますが、商品をピンポイントで把握することにより品出しのスピードは格段に上がります。

注目商品などは通常の陳列棚に加えて特設区画があったり、季節により新設されたりする商品もありますので、しっかりと商品の場所を覚えることは重要です。さらに、陳列する際には、JANを確認することで正確に陳列できます。

必要な道具としては、カッターです。ハサミでも問題ありませんが、テープ等で封をしているダンボールを開ける際に使うので、ハサミよりもカッターの方が使いやすいです。

また、ダンボールは意外と素手で扱うと手が切れることがありますし、カッターを使う場合も注意が必要ですので、手袋を着用することもおすすめです。作業用の手袋はダンボールが運びやすいというメリットもありますので、手袋を着用する場合は引っ越し等で使うようなゴム加工が施されている手袋が便利です。

搬入時の状態からは「品出し前」に仕分けする

ドラッグストアには様々な商品があり、搬入時の状態では、それらの商品が入り混じってダンボールやケース等に積み上がっています。仕分けをせずに品出しを行うと、ルートが被ってしまったり、何度も往復したりして効率が悪くなってしまいます。よって、品出しを行う前に、ジャンルや商品の配置場所に応じて仕分けをすることをおすすめします。

例えば、飲料、化粧品、食品、健康製品、雑貨などを搬入時の状態から仕分けし、それをカゴ車や台車に乗せて売り場に運ぶことで効率的になります。売り場が複数階ある店舗では、ジャンル分けとともに、フロア商品ごとに仕分けすることで品出しをスムーズに行うことができます。

注意点としては、開店時間前の品出しはスピードも重要ですので、完璧に仕分けするよりも、ある程度仕分けをし、スピーディーに商品を陳列することに重きをおいた方がよいでしょう。フロア違いの商品が出てきた場合は、カゴに入れて商品があるフロアに持っていけば問題ありません。

また、レジ周辺の品出しは、開店時間に品出しが間に合わなかった場合、レジの合間に品出しができるため、商品によりますが、最後の方に回すのも１つの方法です。

先入れ先出し（FIFO原則）

「FIFO」とは「First in, First out」の略で、最も古い商品を手前に陳列し、新しい商品を奥に陳列する原則です。これにより商品の在庫を回転させ、賞味期限切れを防ぎます。つまり、先に入庫したものから先に出庫する「先入れ先出し」と同じことです。

この作業は在庫管理の観点から重要で、売り上げにも直結します。突如として奥の方から賞味期限切れの商品が出てきてしまうと、お客様にご迷惑をお掛けすることになりかねませんので、FIFO原則を実践し、「前出し」や「陳列可能数の把握」を行いながら在庫管理に役立てましょう。

きちんとFIFO原則を実践していても、陳列している商品の奥から取られる事もあるので、特に賞味期限の短いものなどは、ストック棚やお客様に目のつかないストック場所に保管して、在庫がある程度はけたら陳列すると良いでしょう。

まとめ【登録販売者に役立つ！ドラッグストアの品出しのコツ】

ドラッグストア は私たちの日常生活に密接している場所の１つです。医薬品、雑貨、化粧品、食品など、様々な商品が陳列され、お客様に提供されています。

ドラッグストアの品出しは、商品を陳列するだけの作業ではなく、お客様にとって商品を見つけやすく、安心して買い物ができるようにする重要な役割を果たします。また、在庫管理や商品循環の観点からも重要で、商品が整然と並んでいるかどうかはお客様の満足度に直結します。 そして、特価品などは、ワゴンセールのようにあえて雑に陳列している様に見せる事もありますが、陳列を雑にすると、商品自体を大事に扱っていない店なのかと思われ、店舗イメージの低下にもつながります。品出しは日々の業務の中で当たり前に行うものですが、品出し１つで店舗運営に影響が出る作業なので、効果的なやり方を実践し、お客様の健康と満足度に貢献しましょう。